『競馬読本』山口瞳選

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ツイッターで寺山修司(競馬)botをフォローしているのですが、そのbotがこんなツイートをしていました。






出典が定かではないのですが、寺山修司がそう言ったのなら読んでみたいと思い、山口瞳の『アポッスル』、菊池寛の『我が馬券哲学』が収録されている山口瞳選『競馬読本』(福武文庫)を購入しました。


『競馬読本』の収録作品は以下の通り。


「少年と見たシンザンの思い出」高橋三千綱
「人はなぜ競馬をするか」石川喬司
「運のつき」沢木耕太郎
「モンタヴァル一家の血の呪いについて」寺山修司
「馬主志願」東君平
「世界一の“無事是名馬”がいた(益田)」岩川隆
「かくて栄光を」畑正憲
「秦尚義『騎術藻塩草』(一ハ一六[文化13]年)」木下順二
「洋式競馬のはじまり」早坂昇治
「ある偉大なる職人———高橋勝四郎伝———」宇佐美恒雄
「我が馬券哲学」菊池寛
「群衆のなかの孤独」澁澤龍彦
「橙色の帽子を追って———第四十一回ダービー観戦記」古井由吉
「最新韓国競馬紀行」古山高麗雄
「アポッスル」山口瞳
「競馬場にて」鮎川信夫


結論から言うと「アポッスル」はそれほど面白いとは思えませんでした。期待しすぎたせいかもしれません。


菊池寛の「我が馬券哲学」は一見当たり前のようだけど、深いことが書いてあって面白いです。

例えばこんなことが書いてあります。

一、堅き本命を取り、不確かなる本命を避け、たしかなる穴を取る。これ名人の域なれども、容易に達しがたし。



一、然れども、実力なき馬の穴となりしこと曾てなし。



一、人にきいて取りたる二百円は、自分の鑑定にて取りたる五十円にも劣るべし(と云ふやうに考へて貰ひたいものである。)



一、サラブレットとは、如何なるものかも知らずに馬券をやる人あり、悲しむべし。馬の血統、記録などを、ちつとも研究せずに、馬券をやるのはばくち打である。




今回が初読で面白いと思ったのは高校生の私が叔母が連れて来ていたいとこの四歳の少年を連れて競馬場に行く高橋三千綱の「少年と見たシンザンの思い出」、益田競馬場の無事是名馬ウズシオタローの応援記、岩川隆「世界一の“無事是名馬”がいた(益田)」、コーネルランサーが制した昭和49年第四十一回日本ダービー観戦記、古井由吉の「橙色の帽子を追って———第四十一回ダービー観戦記」。

古井さんの書く競馬観戦記はいいですね。以前ブログに書いたことがありますが(→『折々の馬たち』って…)、あれから『折々の馬たち』を買って、今、少しずつ読んでいるところです。

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